農業用水送水復旧にめど/宮古土地改良区
22日ごろまでに再開へ/県道83号線 崩落事故で送水管折損
平良字西原の県道83号線(保良西里線)の道路崩落事故に伴い、農業用水の送水管が折損し、農業用水が断水している問題で、宮古土地改良区は6日、資材の調達ができたことから今後工事を進め、22日ごろまでには送水復旧のめどを付けたいとしている。再送水開始日が確定し次第発表する。
送水管は受注生産のため、改良区は発注の準備を進めると共に、メーカーを通して送水管を探していたところ、6日に本土で調達することができ、発送の準備を済ませた。来週中には宮古島に到着する予定で、入荷まではできる範囲の作業を進める。着後直ちに復旧作業に入り、資材が予定通り入荷すれば、今月第3週末ごろまでには送水再開のめどを付けたいとしている。
折損し、交換に必要な送水管は長さ約12㍍。土地改良区では送水管の復旧を道路復旧に先行して行う。送水管を設置する土台(管路)に崩落部分からの被害をこれ以上受けないような作業を施し、送水管を設置する。
道路の復旧について県宮古土木事務所は現在、災害復旧事業費査定の準備を進めており、固まり次第道路の本格復旧に着手し、年度内には完了する見通し。
8月の台風接近に伴う雨の影響で地盤が緩んだことが原因とみられる崩落が、県道83号線で8月7日に発生し、31日にも再び崩れた。崩落したのは歩道を中心に長さ約25㍍、幅は最大で10㍍。歩道部分に埋設されていた農業用水の送水管が2回目の崩落で折損し、8月31日午後6時すぎに、送水管の維持管理をする宮古土地改良区が止水。以来、大浦西、島尻と狩俣集落の全域にわたり農業用水の断水が続いている。
島尻で農業を営む男性(54)は「サトウキビも植えたし牧草の種もまいたけれど、散水できないので、芽も出ないし育たないので困っている。いつまでこの状態が続くのか」と心配そうに話していた。