厳戒態勢で搬入/きょう競り市再開 子牛、運送トラック消毒
JAおきなわ宮古家畜市場
JAおきなわ宮古家畜市場ではきょう8日、口蹄(こうてい)疫侵入防止のため5月から延期していた肉用牛競り市を約3か月ぶりに再開する。競り市を翌日に控えた7日、運び込まれた子牛は、運送トラックとともに噴霧消毒されるなど、厳戒態勢ムードに包まれていた。
今年4月、宮崎県で発生した口蹄疫の影響で、宮古の5、6月の競り市は中止された。同家畜市場では、口蹄疫を警戒して徹底した防疫体制が敷かれた。
牛の搬入受け入れ前には、市場周辺に白い消石灰をまいたほか、市場入口には車両消毒装置を設置した。
7日午後、子牛を積んだトラックや畜産農家の車両などは車両消毒装置前で一時停止、消毒を受けてから搬入した。8日は、黒毛和種の去勢、雌合わせて計700頭余が上場される見込み。
城辺長間の嘉数孝雄さん(70)は「子牛38頭のうち、3頭を搬入した。飼育母牛は52頭いる。競り市が中止されてから1か月の餌代、水道・電気代などを含めた経費は約50万円。牛が売れなかったので、厳しい経営だった。競り値は、神に祈るしかない」と複雑な表情で話した。
平良添道の平良勝一さん(50)は、子牛1頭を搬入。「牛舎には子牛20頭、母牛40頭がいる。今回の競り市は、期待半分、不安半分」と語った。
競り市の中止期間、畜産農家によっては牛舎で子牛が次々と生まれ、牛舎過密が新たな問題として浮上している