小6は県、全国平均下回る/中3正答率、県上回る
全国学力テスト 市教委が調査結果公表/市議会一般質問
今年4月に実施された全国学力・学習状況調査(学力テスト)で、宮古島市教育委員会は27日、宮古島市の平均正答率と全国平均、県平均との比較を公表した。それによると、小学生(6年)の正答率は全科目で県平均、全国平均を下回っている。中学生(3年)は県平均を上回っているものの、全国と比べるとすべての科目で平均を下回る成績だった。開会中の宮古島市議会(平良隆議長)9月定例会一般質問で、嵩原弘氏の質問に市教委が答えた。
学力テストは4月に小学6年生と中学3年生を対象に行われる。科目は国語A、同B、算数A(中学は数学A)、同B(中学は数学B)、理科。Aは知識力、Bは知識活用力を問う問題が出題される。
宮古島市で同テストに抽出された学校は小学校が9、中学校が6校。今回、市教委が公表した正答率は抽出校の平均正答率になる。
小学生の正答率で、県平均、全国平均と比べて最も差が大きかったのは算数B。全国平均58・9%、県平均52・9%に対して宮古島市は49・8%となり、全国比で15・1ポイント、全県比で9・1ポイント下回った。
国語Bでも宮古島市は50%に達しておらず、全国平均と比較して10・1ポイント、県平均比較では6・2ポイントと大きな差があった。
最も高い正答率は国語Aの73・9%だが、全国平均81・6%、県平均77%と比べると低い数字だった。
中学生はすべての科目で県平均を上回ったが、全国平均との比較を見ると全科目で5以上の開きがあった。数学Bと理科の正答率が50%に満たず、数学Bは全国と比べて8・5ポイント、理科は7・5ポイント下回った。
最も高い正答率は小学生と同じ国語A。69・3%だったが、全国比では5・8ポイント下回っている。
これらの結果を公表した市教委は、一般質問の中で今後の学力向上に全力で取り組む姿勢を示した。質問した嵩原氏は順位公表も求めたが、川満弘志教育長は「学校間の比較は県が公表していないため、私たちも把握できていない」と答えた。
この日の一般質問には嵩原氏のほか、下地明、佐久本洋介、前川尚誼、嘉手納学の各氏が登壇し、市政全般をただした。
尖閣諸島周辺海域の安全確保について下地敏彦市長は「日本と中国は友好関係を深めて発展すべきだが、今の情勢は緊迫しており、宮古、八重山の住民にとって不安要因となっている。平和的解決に向けて政府の積極的な外交に期待したい」と述べた。