抗議決議を全会一致で可決/オスプレイ配備
尖閣安全操業意見書 一部反対も/市議会9月定例会
宮古島市議会(平良隆議長)は4日、9月定例会最終本会議で米軍の新型輸送機オスプレイの県内配備に反対する抗議決議を全会一致で可決した。宮古病院の医師不足解消を求める意見書も全会一致で採択したが、尖閣諸島海域での安全操業確保を求める意見書では、文言の一部変更を求めていた議員が反対を表明したことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で採択した。
抗議決議と二つの意見書はいずれも議会運営委員会(上地博通委員長)が提案した。「県内へのオスプレイ配備に反対する抗議決議」では、米軍普天間飛行場への配備は県民の反対を押し切って行われたものであり、住民から騒音・環境問題などに対する不安と怒り、墜落への恐怖の声が上がっていることを指摘し、「県民の声を無視し続ける(日米)両政府の対応は、言語道断で到底容認できるものではない」と厳しく非難。配備に強く抗議するとともに、普天間飛行場の固定化に反対し、オスプレイ全機の撤収と同飛行場の閉鎖、撤去を強く要求している。
同決議は、内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、米国務長官、駐日米国大使宛てに送付される。
「尖閣諸島海域における我が国漁船の安全操業の確保を求める意見書」では、尖閣諸島が日本固有の領土であることを国際社会に認知させ、同海域での外国漁船による違法操業を防止する積極的な措置と、日本所属の漁船の安全操業を確保するための適切な措置を講じることを求めている。
同意見書に対し、上里樹氏と亀浜玲子氏が「安全操業の確保を求める意見書を提出することには賛成」としながらも、「冷静な、平和的外交交渉による解決を求める」などとする文章にすべきだったとの立場から反対を表明。佐久本洋介氏と真栄城徳彦氏は「相手が国際法にのっとった解決に応じていないのが現状。地元漁師らの安全操業を守るのは当たり前」などとして賛成の立場を示した。反対意見が上がったことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で原案通り採択された。
医師不足の一日も早い解消による新患外来の再開、医師不足が生じない医療福祉体制を県が整えることを要望する「宮古病院の医師不足の解消を求める意見書」は、全会一致で採択。同意見書は佐久本氏、、下地明氏、下地智氏、平良議長の4氏が県知事、県議会議長へ届け、対応を要請することが承認された。