和牛組合が振興委を設置
農家戸数、頭数減に危機感
宮古和牛改良組合(平良一夫組合長)は17日、肉用牛生産振興のための振興委員会を設置した。農家戸数や飼養頭数の減少に歯止めを掛けて、宮古牛のブランド促進を図る。
農家戸数と飼養頭数減少の主な要因は生産者の高齢化にあると判断。現状のままでは飼養頭数が大幅に減少し、購買者が求める素牛産地としての役割を果たせなくなることを懸念し、今回の委員会設置に至った。
委員会は今後、肉用牛に関する情報を迅速かつ的確に広報し、生産農家並びに関係者の関心を喚起する。生産農家への直接指導も行いながら生産振興に寄与。高齢化の波を食い止めるべく担い手の育成にも全力を上げる。
委員会を構成するメンバーは県や市、多良間村のほか家畜改良協会や食肉センター、農業共済組合の職員ら。和牛改良組合の平良組合長が委員長を務める。
県のまとめによると、2011年末の宮古地区の肉用牛産業における生産農家戸数は1187戸、飼養頭数が1万5869頭。前年末に比べて農家戸数が90戸減少、飼養頭数は1444頭少なくなっている。
和牛改良組合では「従来は価格が良ければ頭数は減らないと言われたが、現実的に高値で推移しているにもかかわらず最近の頭数は減少の一途」としており、強い危機感を示している。
委員は次の通り。
【委員長】平良一夫(和牛改良組合)【委員】有田由美(県宮古家畜保健衛生所)▽知念雅昭(県宮古農林水産振興センター)▽平良恵栄(市畜産課)▽山城幸二郎(同)▽仲宗根春光(多良間村)▽高里正謹(県農業共済組合宮古支所)▽赤山誠(県農業共済組合宮古家畜診療所)▽永田存(県家畜改良協会宮古事務所)▽砂川博一(県家畜改良協会)▽川上政彦(宮古食肉センター)▽砂川栄市(和牛改良組合)▽伊波広次郎(和牛ヘルパー利用組合)▽久貝清(畜産経営アドバイザー)