オニヒトデ刺傷 ほとんど受診せず
駆除時の被害が大半/保健所運営協で報告
2012年度の宮古保健所運営協議会(会長・池村眞宮古地区医師会長)が18日、同保健所で開かれた。事務局が「オニヒトデに関するダイバーの意識調査結果」や「腸管出血性大腸菌感染症予防対策」などについて報告。それを受けて委員らが課題や対策を話し合った。
今年4月に伊良部島白鳥沖合の海中でオニヒトデに刺された女性インストラクターが死亡した事故を受けて実施した「宮古島市におけるダイバーのオニヒトデに関する意識調査結果」について、生活環境班が報告した。
同調査は、宮古島美ら海連絡協議会に所属するダイビングショップと宮古島東急リゾートがアンケート調査に協力。アンケート回収状況は、回答者数84人で内訳はインストラクター60人、利用者22人、不明2人だった。
「オニヒトデに刺されたことがあるか」に対しては、4分の1の21人が「はい」と回答。
刺された回数では、「1回」の7人に対して半数以上の12人が複数回刺されており、「2回」が7人で「3回」が2人、最も多い人では「10回」の回答もあった。
「刺された際に病院を受診したか」についての質問には21人中、受診したのはわずか3人だけで残りの18人は受診していなかった。
病院に行かなかった理由については「すぐに収まった」と「軽症・自己判断」がそれぞれ6人、「症状無し」5人などとなっている。
また、被害のほとんどがダイビングのインストラクターで、オニヒトデの駆除作業時に発生していることも示された。
事故に遭いやすい作業については、回収したオニヒトデが入った袋を船に上げる際や船が揺れた時などとなっている。
生活環境班では「オニヒトデに刺された際は自己判断せずに必ず病院で受診することが大切」と説明した。
委員からはオニヒトデの危険性について、観光客などにもっと積極的に情報を発信することなどが求められた。
そのほか、「管内における児童相談の状況」や「精神障害者地域移行・地域定着支援事業について」なども報告された。