宮古病院 跡地の賃借を要請/下地市長が国に
【那覇支社】来年5月に新病院に移転する現宮古病院跡地(国有地)の利活用をめぐり、下地敏彦市長は23日、沖縄総合事務局に槌谷裕司局長を訪ね、同跡地を市に賃借するよう要請した。市は同跡地に中央図書館や公民館的機能を兼ね備えた複合型公共施設を建設したい考え。要請を受けた槌谷局長は「宮古島市の意向を十分伺いながら、どのように有効活用できるかについて検討したい」と答えた。
現宮古病院跡地は、国の「未利用国有地等の管理処分方針」により市側への賃借が困難な状況にある。だが、市の財政状況を考えた場合、同土地の購入費を捻出することは困難であることなどから、国に同土地を賃借するよう求めた。
要請後、下地市長は「跡地を有効活用して複合型公共施設を作りたい。建設費用が多額になるので、土地については借りることはできないか相談した」と要請内容を話した。
槌谷局長は「市が主導して国有財産の有効活用を図ることは地域の活性化にも役立つと考えられるのでありがたい」と述べた上で、賃借要件のハードルは高いものの、「貴重な国有財産が地域のために役立てられるよう引き続き、市との連携を図っていきたい」と述べ、局内での調整と検討を進める考えを明らかにした。
要請に同席した同事務局の黒田浩二財務部管財総括課長は「具体的な利用計画を策定する必要がある」とした上で、「地元自治体が地域活性化のために、どう活用したいかとの発想は大事だ。今後、市と跡地利用について話し合いを持ちたい」と述べ、国と市が連携して具体的な計画案を策定できるよう協力したい意向であることを示した。