自主防災マニュアル作成を/宮古島市
避難訓練実施に備え説明会
宮古島市は24日、市中央公民館で、11月5日に実施される2012年度県広域地震・津波避難訓練の説明会を行った。説明会には市内の宿泊施設や事業所、保育園や福祉施設など107の事業所や団体が参加し、当日の訓練内容などについての説明を受けた。
11月5日に実施される訓練は同日午後2時に県全域で強い地震が観測され、午後2時3分に沖縄本島地方、大東島地方、宮古島・八重山地方に津波警報(大津波=予想される津波の高さが3㍍以上)が発表されたという想定で行われる。
説明会では地震発生から津波到達予想時間、津波の水位や津波が陸地のどの程度の海抜まで到達するかの遡上高予想が示された。
訓練内容の説明は避難広報▽避難行動▽避難誘導▽避難完了報告▽任意実施訓練(避難所の設置・運営、応急手当など)-の5項目について行われた。また、説明にあたった市防災危機管理係の川満秀海主幹は学校、宿泊施設、自治会などそれぞれの組織が、訓練当日のタイムスケジュールや役割分担など、参加する各団体に自主防災のためのマニュアルを作成するよう求めた。
説明会を主催した市の安谷屋政秀総務部長は「市民は台風には対策や心構えができているが、地震、津波についての防災意識が薄い。これを機会に、地震や津波も大変危険であることを認識して、しっかりと訓練に取り組んでほしい」とあいさつし、日ごろからの訓練の重要さと地震、津波の減災に対する意識高揚の必要性を強調した。
訓練は石垣島東方沖地震を想定した数値が示され、津波の到達予想時間の最短は多良間島の普天間港の9分で最大遡上高は同村水納港の14・2㍍。宮古島本島は到達予想時間の最短は城辺保良で11分。最大遡上高は同浦底漁港で12㍍と予想されている。
川満主幹は「自然災害は防げないが、これらのマニュアルを各団体が作成し、訓練を繰り返すことで、津波の被害者をゼロにするなどの減災はできる。これを機会に避難訓練要綱を各団体に合わせて作成してほしい」と話した。