宮古病院医師不足解消を/市、市議会
議長、副市長が県に要請
【那覇支社】平良隆市議会議長と長濱政治副市長は25日、県庁に与世田兼稔副知事を訪ね、現在、医師4人の欠員によって、内科新患外来が休止状態となっている宮古病院について、医師の確保を早急に行うよう要請した。平良議長が今月4日に市議会で可決した意見書を与世田副知事に手渡した。
要請を受けた与世田副知事は「宮古島市の住民に不安を抱かせて誠に申し訳ない思いでいっぱいだ」と謝罪した上で、「次年度に向けて安定的な医師確保ができる配置の再構築に努力したい」と述べ、市民の安全と安心が守られる人材確保の体制づくりに取り組むことを約束した。
要請書では、内科医不足の早期解消のほか、外来の呼吸器専門医の確保を求めている。
これに対し、同席した伊江朝次病院事業局長は「常勤の呼吸器医師は病気から復帰したばかりなので、病棟の入院患者だけを診てもらい、外来の方は応援の医師で診ている状況にある」と同病院の診療体制を説明した上で、「年度の途中ですぐ対応するのは難しいので、県立病院間で何とか診療体制を損なわない形で継続したい。年度の途中でも候補者がいれば、出来るだけ早く配置したい」と述べた。
長浜副市長は「呼吸器の新患外来を診てもらえないという難点がある。何とかできないか」と県の早期対応を求めた。
これに伊江局長は「医師の過重な勤務を軽減する上でも民間病院との住み分けは必要だ。開業医と宮古病院が一致協力して、宮古島の医療が安定できる体制を作ってほしい」と述べ協力を求めた。
副知事要請の後、一行は喜納昌春県議会議長に同主旨を要請した。要請には佐久本洋介氏、下地明氏、下地智氏の3市議と奥平一夫氏、座喜味一幸氏の市区選出2県議が同行した。