伊良皆光夫氏が出馬へ/多良間村長選挙
下地村長、副村長を解任
【多良間】来年6月に予定されている任期満了に伴う多良間村長選挙に伊良皆光夫副村長(57)が出馬の意思を固めたことが、30日までに分かった。多くの有権者から「勇気を振り絞って、次の選挙に出てくれ」と強い要望が数年来あったという。同日解任辞令を下地昌明村長から受け取った伊良皆氏は「有権者の要望を拒む理由はない」と、意向を明確にした。
解任は、伊良皆氏を村長に推す動きへの対抗措置とみられる。
伊良皆氏は同日午後、各課を回り職員らに、長い間の職務上の協力に対する感謝の意を伝えた。
下地村長は9月定例会で、過去の実績などを強調し、続投を視野に入れていることを明確にした。
現段階で2人以外に、出馬の動きがないことから、一騎打ちの公算が高い。村民の一人は「村長と副村長の仲が良くないようだと以前から聞いていた」と話しており、村政を巡って波風が立っていたようだ。
伊良皆氏は人材育成や、観光と特産品を結び付けたモノづくり、高齢化を背景にした医療問題や生活習慣病の多い風土の改善-などに意欲を示している。
多良間村政における幹部の仲間割れによる選挙は、1986年の仲宗根玄常村長(当時)と元収入役安里茂男氏の一騎打ち以来、27年ぶりとなる。それまで20年間無投票だった多良間村長選挙は同選挙以降、決戦投票が続いている。