65歳未満新規就農者対象に支援/宮古島市・多良間村
限度額800万円を補助/来年度から導入
県は65歳未満を対象に農業技術の習得から、農地確保や初期投資までを支援する「新規就農一貫支援事業」を開始した。農業機械の購入費などに充てる初期投資の補助率は80%で、800万円が限度。県農林水産振興センター農業改良普及課が10月29日、多良間村で事業概要を説明した。事業の利用相談は、宮古島市農政課と多良間村村づくり課の窓口で受け付けている。
事業費は、一括交付金を活用する。2012年度の事業予算は5億2000万円を計上した。事業期間は2012年度~21年度までの10年間。同事業を利用した新規就農者の育成は年間に300人、10年間で3000人を目標にしている。
宮古島市と多良間村は、今年は農家の要望を聞いてそれに基づいて予算を組み、年度から導入する。
同事業は、農家の高齢化が進み、農村生活の維持が懸念されている中で、担い手を確保し、農村の活性化を図る狙いで取り組む。定年した人の農業参入支援も視野に入れた。
初期投資はトラクターや選別機械、ビニールハウスなどの機械や施設が支援対象となる。助成対象要件には①就農5年未満で年間の農業従事日数が150日以上②年齢がおおむね65歳未満③農地を取得または賃借する見込みがある④耕作面積が30㌃以上⑤年間175万円以上の農業所得を目標とする改善計画が見込まれる者-などを示す。
宮古島市、多良間村ともに農地確保は、農業委員会と連携して取り組む。宮古島市の場合、新規就農の相談はコーディネーターを配置して対応する。研修生の受け入れ農家には市、村ともに助成金を交付する。