市の09年度決算14億円の黒字見込む/市議会一般質問最終日
財調基金は9億7600万円
宮古島市の2009年度決算は、歳入総額から歳出総額を差し引いた形式収支が約16億円の黒字で、繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は約14億円の黒字を見込んでいることが25日の市議会(下地明議長)6月定例会一般質問で示された。市の財政調整基金、いわゆる貯金は現在約9億7600万円。09年度の黒字額のうち、基金へ繰り入れる額については明らかにしなかったが、市は「持続的な財政運営の観点から早急に計画的な積み立てが必要」としている。
真栄城徳彦氏の質問に砂川正吉総務部長が答えた。
砂川総務部長は「市の財政状況は、合併直後の危機的状況から脱したものの依然として厳しい状況に変わりない」と指摘。その理由として、合併による地方交付税の特例措置約31億円が2016年度から5年間で段階的に引き下げられることを挙げ「本市の財政運営は厳しい状況が続くことが予想される」と答弁した。
さらに市は、合併特例債を活用して葬祭場や新ごみ処理施設、図書館の建設を予定。3事業費は総額82億2400万円で、このうち市の借金となる起債は総額で45億2300万円と試算されている。
一般質問はこの日が最終日で新里聡、池間豊、垣花健志、富永元順、真栄城徳彦、亀浜玲子の6氏が登壇し、下地敏彦市長の市政運営などをただした。
合併特例債 合併した市町村が行う事業などについて合併後10年間に限り、その事業の財源として調達できる地方債のこと。事業費の約95%を借り入れることができ、その元利償還金の70%が普通交付税によって措置される。