代表牛の審査開始/県畜産共進会
団体優勝に期待高まる
【那覇支社】2012年度県畜産共進会(主催・同協議会)が8日、糸満市の南部家畜市場で開会した。宮古代表牛8頭が搬入され審査を受けた。船、車両による移送での減量なども見られず、出品した畜産農家や関係者は団体優勝に期待を込め、審査前の手入れを入念に行った。
同共進会には県下16市町村から肉用牛39頭、乳用牛30頭、豚32頭の計101頭が出品された。
開会式で主催者あいさつした同協議会の赤嶺勉会長は「本県の畜産業は生産農家、関係者の鋭意努力で基幹産業としての確固たる地位を築いてきた。現在の畜産情勢は消費および価格低迷、飼料高騰やTPP問題などで厳しい状況にあるが、家畜の改良促進は生産向上に欠かせない」と述べ、共進会での各地域での取り組みの情報交換の場とするよう促した。
来賓の仲井真弘多知事(代読・上原良幸副知事)は「県では魅力ある畜産業の振興を図るべく支援充実を図っていく。畜産農家には今後とも低コストによる良質な家畜生産と持続的経営に向けた活躍をお願いしたい」とあいさつした。
沖縄総合事務局の槌谷裕司局長は「特に離島地域では重要な産業の位置づけにある。日本のブランド牛のほとんどが沖縄生まれの牛で、沖縄のブランド和牛も世界に通用するものとなりつつある」と述べ、生産者を激励した。
開会式後、共進会の審査が始まった。成雌の部第1類で「みわこ号」を出品した松原秀樹さん=城辺西里添=は「仕上がりはいつでも審査に出せる状態を維持している。餌の食い込みもよく、移送の疲れが出ていない」と述べ、好成績に期待を込めた。
上地廣敏市農林水産部長は「昨年は優秀賞を1頭しか出せなかったが、移送での影響があまり見られないので、団体優勝を目指せるのではないか」と話した。審査結果はきょう9日午前11時半に発表される。