下地島国際化で意見交換/市長と青年協
夜間の騒音など課題浮上
伊良部商工会議所青年部など四つの青年組織で構成する「下地島利活用を考える青年協議会」と下地敏彦市長の意見交換会が9日、市中央公民館で開かれた。青年協議会は、下地島空港の国際化やエコパーク造成、国際機関の誘致など多彩な構想を提案。この日は、その中から「国際ハブ空港化」に絞って意見を交わした。下地市長は国際化は協議会と考えが一致しているとし、「課題を解決して実現に近づいていくためにも、今後とも協議会と話し合いを続けていきたい」との考えを示した。
伊良部商工会青年部の一人は、多くの会員が国際化には賛成しているものの、24時間開港には夜間の騒音を懸念する会員がいることを報告した。下地市長は「国際空港であるからには、他国の事情もあるので昼間だけという訳にはいかない」と述べ、騒音は解決しなければならない課題との認識を示した。
同会員は個人的には、24時間空港は可能性が広がり、後輩のためにもなるとし、賛成を表明。別の会員は、「下地島は空港を活用して雇用を創出し、人が多く住む島にした方がいい。畑ではもったいない」と強調した。
協議会側は、下地島空港と宮古空港の統合に関し、国際線と国内線を同一空港内で連結するためにも必要とする会員が多いことを報告。提案に統合を明示しなかった理由については、同空港と宮古島を結ぶ伊良部大橋が台風に伴い、どれだけの日数閉鎖されるか把握できていないことを示した。
市長は「統合が可能どうかの調査は、私どもの仕事」と述べ、今後研究を進めていく姿勢を示した。
市企画部の職員は「統合でどのような影響が出るのか予測できない。例えば、従来20分で空港に行けていた所が30分に延びるようなこともある」などと不利な点も示した。
青年協議会は伊良部商工会青年部、宮古島商工会議所青年部、宮古島観光協会青年部、宮古青年会議所の4団体で構成する。