1億5000万円補助見込む/JAなど14団体が申請
県産農水産物 流通不利性解消事業/宮古地区
県産農林水産物の本土への輸送費の一部を補助する流通条件不利性解消事業の宮古地区からの補助金交付申請は、14団体に上った。県農林水産部流通政策課が9月28日に受け付けを締め切り、このほど発表した。12年度の事業期間は、8月1日~来年3月末。宮古地区における期間内の補助金交付額は10月末時点では、1億5651万円を見込む。
見込額の内訳は農林業が1億1383万円、漁業が4268万円。流通政策課は「今年度は、マンゴーやモズクの出荷が終わっている8月以降が対象期間となった。事業の継続については国に要望しており、来年度の輸送費補助額は大きく伸びると思う」と見通しを示した。
宮古の対象団体別の交付申請件数は①JAや農事組合法人などの農協法関係団体5件②漁業法関係団体2件③農林漁業者などの組織する団体7件-となっている。県全体の申請は67件で、宮古(14件)は2割を占めた。
流通政策課は、年度途中の事業実施となったため、周知徹底が必ずしも十分でなかった点もあるとみて、12月上旬をめどに追加申請を受け付ける。受付期間が正式に決まり次第、同課のホームページなどで公表する。
流通条件不利性解消事業は、鹿児島までの輸送費相当額を補助し、本土各地への流通コストを同県並みに軽減する仕組み。宮古の補助基準額は飛行機の場合、野菜・果実が1㌔以内115円、花き・水産物が同140円。船舶は全品目で1㌔以内35円に設定した。
事業費の19億5000万円は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用した。事業効果として①県外出荷時期や出荷量の拡大②価格競争力の向上-に期待している。
補助対象は市場競争力の強化で生産拡大や付加価値向上が期待できる「県農林水産戦略品目」を中心とした品目。野菜はトウガンやゴーヤー、カボチャなど品目、果樹がマンゴーやパインアップルなど9品目、水産物ではクルマエビやモズクなど12品目を設定した。