トップ選手の力と技に歓声/キッズアスリート・プロジェクト
陸上キャラバン隊が来島/日本最速・江里口選手の走り間近で
陸上競技の国内トップクラスの選手が子どもたちを指導する日本陸上競技連盟のキッズアスリート・プロジェクトが7日、宮古島市陸上競技場で行われた。男子短距離で国内現役最速の江里口匡史選手ら5人のアスリートが走る、跳ぶ、投げるの各種目で力と技を披露し、集まった400人の児童を喜ばせた。種目ごとのレッスンも行い、陸上競技の楽しさを伝えた。8日は中学生以上を対象とするクリニックが開催される。
このプロジェクトは、日本を代表するトップアスリートが全国各地の小学校を訪問し、「走る、跳ぶ、投げる」の楽しさを伝えることが狙い。2006年11月に東京都杉並区和田小学校で開催して以来、年間9~10会場で実施。11年末までに全国45の小学校をトップ級の選手が訪問してきた。
宮古島市へのキャラバン隊として来島したのは江里口選手をはじめ、ハードルの八幡賢司、跳躍の醍醐直幸、女子やり投げ日本記録保持者の海老原有希、短距離の小島茂之の6選手。
準備体操をした後、参加選手がそれぞれの種目でデモンストレーションを披露した。最初に登場した江里口選手は児童に10㍍以上のハンディを与えて60㍍走を行った。圧倒的なスタートダッシュを見せた後はぐんぐん加速。見たことのないスピードを目の当たりにした児童たちは、驚きの表情で歓声を上げた。
ハードル、走高跳、やり投げも圧巻。トップ選手の力と技に児童の目は最後までくぎ付けだった。
江里口選手は「走るときは全身を使うこと。速く走るためには足だけじゃなくて腕もしっかり使うことを意識してください」とアドバイスし、レッスンでは腕を体の前で組ませて児童たちを走らせた。「こうすることで腕を振ることの重要性が分かったと思う。こういう練習は日ごろの遊びの中でも意識的に取り入れてほしい」と話した。
そのほかの種目でも児童たちは陸上競技の基本を習得。憧れのトップ選手からレッスンを受けながら目を輝かせていた。
北小5年の前里美穂さんは「江里口選手がとても速くてびっくりした。レッスンも楽しかったし、とても勉強になった」と感想を話した。東小5年の前川翔也君は「スピードにびっくりした。ぼくも速く走れるようになりたい」と話した。