全国大会で「優秀創造力賞」受賞/宮工の石垣、砂川君
県内初 知的財産権学ぶゲーム開発
宮古工業高校(多良間勉校長)電気情報科3年の石垣拓也君と砂川龍太君がこのほど、岡山県で開催された第22回全国産業教育フェア岡山大会内で行われた、「2012年度知的財産に関する創造力・実践力・活用力開発事業 成果展示・発表会」で全国から2校に与えられる優秀創造力賞を県内で初めて受賞した。2人は11日、同校で会見を開き、受賞の喜びを語った。
同展示・発表会は全国の専門高校などの生徒による知的学習成果を発表する場として、独立行政法人工業所有権情報・研修館の主催で実施されている。今回は全国から21校が参加。県内から出場するのは今回の宮工が初となった。
石垣君と砂川君は、授業で学んできた知的財産権の知識を楽しく手軽に学べる方法として、知的財産権学習用カードゲームを開発し、会で発表した。
「コレキヨカード」と名付けられたこのカードゲームは、アイデア、創造、保護、活用、質問、警告・交渉という6種類のカード計112枚を使用して1対1で対戦する。まず知的財産のもととなるアイデアカード1枚を出し、そこに創造、保護、活用の3種類のカードをそろえることで知的創造のサイクルが完成し10ポイント獲得。カードを引きながらサイクルを完成させ、先に120ポイントに到達した方が勝者となる。
同展示・発表会では、初日に発表作を展示、2日目にプレゼンを行い成果を発表した。石垣君は「思った以上にリラックスしてできた。他校の活動も見ることができ良い経験になった」、砂川君は「発表が苦手なので緊張したが、良い経験になった」と振り返る。
審査の結果、大阪の高校とともに宮工が優秀創造力賞を獲得した。その時の感想について石垣君は「大会に向け夜9時半ごろまで学校に残って活動してきたが、入賞と聞いてその疲れがすべて吹っ飛ぶくらいうれしかった」、砂川君は「目標は自分たちの作ったカードゲームを参加者に見てもらうことだったので、入賞は考えていなかったが、入賞できうれしかった」とそれぞれ語った。電気情報科で2人を指導する棚原隆光教諭は「日ごろ授業で知的財産権について教えているが難しい。それをカードゲームを使い、創造力を生かして提案、発表できたのは素晴らしいこと。こんな発想は聞いたことがなかった」と2人の創造力を高く評価。多良間校長は「素晴らしい発想力。これからもますますアイデアを生かしたカードゲームを作ってほしい」と激励した。