経過報告や状況確認
北ミサイル発射 県危機対策本部
【那覇支社】北朝鮮が12日午前、人工衛星と称する長距離弾道ミサイルを発射したことを受け同日、県は危機管理対策本部会議(本部長・仲井真弘多知事)を開いた。又吉進知事公室長が政府情報を基に同ミサイル発射に係る県、政府の動きなどを経過報告し、各部局長が集まった県内情報を報告した。発射による県内での事故報告はなかった。
会議冒頭、仲井真知事は「1週間ぐらい延びるといわれながら、きょう突然北朝鮮のミサイルが発射されたというニュースが流れ驚いている。詳細は確認できていないが被害はないだろうと推定できるが、最終的な確認が必要だ」と述べ、部局長の報告を受けた。
謝花喜一郎企画部長は「航空路については、国内、離島、国際線とも発射時刻帯に影響はなかった」と航空路線に異常はなかったことを報告した。知念武農水部長は「漁業無線局を通して操業している漁船などの情報を収集しているが、今のところ特に変わったことがあったとの情報は入っていない」と報告した。
當銘健一郎土建部長は沖縄都市モノレールは発射情報を確認した後、午前9時56分から午前10時2分の間、列車を最寄の駅に一時停止した。7分間の遅れが出たが現在は通常運行し特段の混乱はなかった」との影響報告を行った。
又吉公室長は「総理からの電話は北朝鮮がミサイルを発射し沖縄の上空を飛んでいったが被害はないと推定される。万全の態勢をとってきちっと対応したいという趣旨の発言だった」と首相官邸とのやり取りを報告した。
会議終了後、仲井真知事は報道陣の質問を受け、「けさのマスコミ報道でも延びるとの情報だったのに、奇をてらうように飛ばしたので驚いている。政府はきちっとした対応をし警戒態勢を緩めずにやっていたので安心した」と述べ、「何で沖縄方面に向かって、いつも飛ばすのかがよく分からない。いい加減にしてもらいたい」と同ミサイルの軌道が今年4月の発射に続き県上空であることに疑問を呈した。