JTAが全面スト/宮古発着
8便欠航1700人に影響/きょうは全便通常運航
日本トランスオーシャン航空(JTA)の乗員組合は、年末一時金などの要求に対する会社回答を不服として13日午前0時から24時間の全面ストライキに突入した。その結果、37便が欠航となり約1700人に影響が及んだ。宮古発着路線でも羽田-宮古便が1往復2便、那覇-宮古便は3往復6便の計8便が欠航となった。労働組合と会社による話し合いは継続中だが、きょう14日は朝から全便の通常運航が決定している。
同組合は12日、24時間の全面ストライキ計画を通告した上で会社と協議を行ってきたが交渉妥結に至らず、通告通り13日午前0時からストライキに突入した。
その影響で、計画便数75便のうち計37便が欠航となり、予約ベースで約1700人に影響を与えた。欠航便のうち沖縄と中部、福岡を結ぶ9便は親会社に当たる日本航空が代替便を運航させたが、それ以外の欠航便の乗客は予約以外の自社便や他社便に振り替えられた。
宮古空港のJTAカウンターでは、仕事で沖縄本島へ行く予定だった市民や旅行で来島していた観光客らが振り替えの手続きを行っていた。午前中に出張で那覇へ行く予定だった公務員の女性(47)=上野=は、朝のニュースでストライキを知り、夕方発の他社便へ振り替えを行った。女性は「那覇で打ち合わせがあったが予定が狂ってしまった。今までストでの欠航に当たったことがなかったので、今回その大変さが分かった。離島からだと飛行機でしか本島に行けないので、ストはできればやめてほしい」との思いを述べた。
茨城県から家族で観光に訪れていた男性(39)は東京直行便で帰る予定だったが、那覇での乗り継ぎ便に振り替えとなり、帰宅予定が1時間ほど遅れることになったという。男性は「ストについては旅行会社から連絡があり、振り替えも旅行社でしてもらった。利用者としては欠航は残念だが、私もサラリーマンなので、労働者の権利としては仕方がないと思っている」と語った。
同組合は今年3月27日、賃金制度改正をめぐり午前0時から24時間ストライキに突入。協議の結果、午前5時50分には解除となったが、羽田-宮古便と宮古-那覇便各1便の計2便が欠航となった。2008年には6月7日から9日までストライキが継続し、3日間で計92便が欠航となった。