「改正法の周知徹底を」/高年齢者雇用安定法
宮古職安 商工会議所に協力要請
宮古公共職業安定所の岩野眞司所長は17日、宮古島商工会議所を訪れ下地義治会頭に来年4月以降、希望者全員を65歳まで継続雇用する「改正高年齢者雇用安定法」の周知と啓発に対する理解と協力を呼び掛けた。
岩野所長は「改正法の円滑な施行にむけ、各企業に対して改正法の周知・徹底を図り希望者全員が65歳以上まで働くことができる継続雇用制度の早期導入への取り組みを参加企業・加入労働者に呼び掛けてほしい」と求めた。
これに対して下地会頭は要請の趣旨に理解を示した上で「来年1月の会報『きずな』にこの内容を掲載して1400社の会員に理解と協力を呼び掛けていきたい」と述べた。
今回の改正は、高年齢者の雇用の安定を図るため、継続雇用制度の対象者を限定する仕組みを廃止することなどが内容で9月5日に公布され、来年4月1日から施行されることになっている。
今後、来年4月までに企業は▽65歳以上までの定年引き上げ▽基準を廃止(労使協定により65歳まで継続して雇用する社員を選別する基準を定めている場合)して希望者全員を65歳まで継続して雇用する制度への制度改正▽定年の定めの廃止-のいずれかの対応が義務づけられている。
また、労使協定で継続雇用の対象者を限定する基準を定めている場合は、2025年度まで経過措置も認められている。
一方で、65歳以上の定年制を導入している▽年齢を理由として退職させる制度は導入していない▽希望者全員を65歳まで継続して雇用する制度を導入している-場合は、今回の改正に伴う見直しの必要はない。
そのほかの主な改正点としては、社外で65歳までの継続雇用を確保する場合は「子会社に加えて関連会社も可能」となるほか、改正法に基づく雇用確保措置を導入せず国の指導に従わない企業は「個別指導・勧告に加えて企業名を公表する」などの措置が講じられることとなっている。
要請ではそのほかにも、来年4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになることも説明し、これについても理解と協力を求めた。