定期的な調査実施へ/市議会一般質問
海中公園海域 サンゴ移植も検討
市の海中公園建設工事と水質汚濁やサンゴ死滅に関する問題で国に原因裁定の申請を行っていた申請人と市の間で17日に調停が成立したことを受け、長濱政治副市長は同海域での定期的な調査や、海業センターの運営費を活用したサンゴ移植を検討することを19日、市議会12月定例会一般質問で亀浜玲子氏の質問に対し答えた。
市内のエコツアー会社代表社員が、市による宮古島海中公園工事と周辺海域の水質汚濁やサンゴ死滅との因果関係について、国の公害等調整委員会に法的判断を求める原因裁定申請を行っていた事案は、17日に申請人と市の間で調停が成立した。一般質問で亀浜氏は、調停条項で示されたいくつかの項目について市の対応方針をただした。
それに対し、長濱副市長は▽今後の工事では波浪やしけによる汚濁防止幕の破損や汚濁防止幕設置区域外への汚水の流出、拡散などが発生することがないよう、工事の計画、施工に最善を尽くす▽サンゴの移植、移設、再生については海中公園周辺の状況を定期的に調査し、再生状況を把握する▽サンゴ移植は海業センターの運営費を活用した移植、移設ができないか検討する▽サンゴ養殖漁業者からサンゴの種苗の確保に努め、移植の手法などを検討し実証を重ねつつ実施する▽今後、専門委員会を設置し、宮古全域でのオニヒトデ被害状況を把握するとともに、海中公園周辺海域におけるサンゴ保全のため一括交付金を活用したオニヒトデでの駆除を行いサンゴの保護に取り組む-ことを行う考えを明らかにした。