泡で消火能力向上/市消防本部
最新鋭のポンプ車導入
市消防本部(砂川享一消防長)は泡消火システムを搭載した消防ポンプ車をこのほど導入した。この車両は放水される水を泡に置き換えることで、水分の表面積を大きく確保し、水分の気化熱を有効に利用して冷却するシステムで従来よりも消火能力が格段に向上する。
28日に同本部で行われた納車式では、実際に泡による放水が行われ、その特性などが紹介された。
砂川消防長は「最新鋭の車両なので災害発生時に十分にその効力が発揮されると思う。消防としても今回の導入を機に市民に防災意識の高揚を訴えていきたい」と述べた。
導入されたポンプ車は、水と一定割合の消火薬剤を混合した液体に圧縮空気を注入し、発泡させた状態で送水する。
その効果としては、混合液を消火泡化して使用することから消火水量を節約できるほか、水による消火に比べ跳ね返りによる無駄も少なく、壁等に付着し拡散することで広範囲で冷却効果等を生み出し、消火効率が向上する。
さらに、ホースが軽いため、これまでよりも機動性に優れた消火活動が可能であるほか、水と比べ泡は付着性が高く延焼防止にも効果が期待されている。
泡消火システムを搭載したポンプ車の導入は県内で4台目。今回、市消防本部が導入したのはその中でも最新鋭の型で価格は約5000万円となっている。