「対処策、県が考えるべき」/下地市長
空自の下地島活用報道で見解
「防衛省が2013年度予算の概算要求に、下地島空港の自衛隊活用など南西地域での航空自衛隊の運用態勢の強化のための研究調査費を盛り込む」との8日付の一部報道に対し、下地敏彦市長は同日、記者団の質問に「まったく知らない。どんな調査をいつから何をするのか、防衛省から何もないのでこっちの方が驚いている」と話した。
下地市長は「下地島空港は県営空港であり、第一義的には県が対処策は考えるべきだと思っている。何かあれば、県や国からアクションがあるはず。県が下地島空港で何をしようとしているのかを見た上で、いろいろ考えてみたい」と述べ、現時的では静観する考えを示した。
同空港は、「屋良覚書」や「西銘確認書」で軍事利用しないことが明記されている。下地市長は「市議会でも言っている通り、屋良覚書はこれからも順守してほしい」と県に要望するとともに、防衛省に対しては「屋良覚書を整理しない限り、調査をやったから、はい次やります(空港を利用します)という形にはならない」と語った。
「防衛省は国防という観点でいろいろ考えているでしょう。市としては下地島空港は、国際空港化や(災害害時または紛争が起きた場合に、国際支援のための)緊急輸送基地、航空整備基地としての活用を要望しており、今後も同様に要望していく」と語った。
第2次安倍内閣で、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)に就任した山本一太氏が12日に来県し、県内自治体の首長らと意見交換する。下地市長は「機会があれば、下地島空港の利活用について話をしたい」と述べた。