宮古の民家で多発/特殊病害虫
カンキツグリーニング病 未伐採木は63本
特殊病害虫およびカンキツグリーニング病防除対策宮古支部(支部長・砂川正幸県宮古農林水産振興センター所長)の2010年度会議が11日、県宮古合同庁舎で開かれた。グリーニング病は、ミカンなどのカンキツ類にうつる細菌病。宮古では、庭のミカンの木に多く発生していることが報告された。会議には、県病害虫防除技術センターやJAの職員らが出席。
席上、砂川所長は「宮古ではミカンコミバエが1984年、ウリミバエが87年に根絶され、農業の飛躍的発展に貢献した。引き続き、宮古地域の農業発展と品質の高い農作物生産のために、協力をいただきたい」とあいさつした。
グリーニング病に治療法はなく、防除対策は媒介虫・ミカンキジラミの防除と罹病樹の除去が基本となる。
宮古では09年度に調査した55本のうち、26本で罹患(りかん)を確認。5月10日現在の未伐採樹は63本に上っている。08年度の15本の約4倍と急増した。伐採は02年度から始まり、これまでに121本を伐採処理した。
ミカンコミバエは昨年度、県内の23カ所で26匹を誘殺した。このうち宮古は1匹。全県で果実への寄生は、確認されなかった。
誘殺されたミカンコミバエは、外国から侵入したとみられている。県は「再発生させないためには、東南アジアなどの発生地から寄主果実(マンゴー、グワバ、パパイア、ミカン類など)を持ち込まないことが必要」と呼び掛けている。