国がキビ山搬出費など助成へ/県全体予算は7億5000万円
2分の1以内、面積1㌶上限
国が2010年産サトウキビのキビ山搬出やハーベスター収穫などの基幹作業にかかる委託費を助成することになった。事業主体は、JAおきなわ。県全体の事業予算が7億5000万円。予算の運用については、内容を具体的に詰めて、11月ごろ農家やオペレーターらを対象に説明会を開く。
キビ新価格制度は、10年産から本格適用され、収穫面積1㌶未満農家の場合は、基幹作業委託が交付金(トン当たり1万6320円)の要件となる。今回の助成は、これら農家の要件充足への誘導を目的とする。JAが国の公募事業に応募し、予算を確保した。
助成の対象となる作業は収穫、中耕培土、防除の3種類。ハーベスター収穫やキビ山搬出は「収穫」の中に入る。
委託面積の上限は、1農家当たり1㌶。助成の対象となる委託作業は、各農家1種類しか選べない。補助率は費用の2分の1以内だが、予算に限りがあるため、どの程度の水準になるかは流動的という。
委託料金の高いハーベスター収穫(トン当たり4500円)の場合は、ほかの作業と一律ではなく、調整が必要としている。
助成は、分蜜糖生産地域が対象となる。黒糖を生産している多良間村などは、適用されない。
補助対象期間は、10年4月1日~11年3月31日の単年度。収穫が4月にずれ込む伊良部のような地域への対処も課題になっている。
宮古島では、キビ山の搬出委託(トン当たり400円)が一般的に行われているため、百パーセントに近い農家が交付金要件を満たしているという。