下地、宮古空港いずれか閉鎖案/第2回下地島利活用委員会
副市長 「2空港同時活用」主張
【那覇支社】下地島空港利活用検討協議会(座長・金城淳県土建部統括監)の第2回会合が30日、那覇市内のホテルで開かれ、検討している4案を基に協議が行われた。
会議では同空港を利活用する際、宮古、下地島のいずれかに機能集約し、他空港を廃止する案が持ち上がったが、これに委員の長濱政治副市長は「島を二分してまで国策として作った下地島空港なので国に対し何らかの関与の求めがあるべきではないか。第1案とか2案とかの絞り方はやめてほしい」と強く主張。2空港の同時活用を訴えた。
下地島の将来計画が、いずれかの機能集約によって、もう一方の空港を閉鎖するとの案があることが明らかになったのは今回が初めて。
検討された案は①宮古空港の使用は廃止し再開発用地として活用②下地島空港の供用を廃止し別の用途として活用③圏域の国際旅客等の機能を下地島空港へ集約し宮古空港の運用を縮小④圏域の旅客機能の大半を下地島空港に集約し宮古空港は旅客以外の新たな活用を図る-の4案。
轟朝幸委員(日大理工学部教授)は「国際拠点となれば成田空港も苦労しているし那覇空港との競合も考えれば規模も違うしハードルも高い。地道にチャーター便などで国際化を図っていくのが現実的だ」と主張。
長濱副市長は「市は国際拠点のみをお願いしているのではない。下地島空港の利活用のあり方として国際空港はできないのかとお願いしている。拠点空港の話まではとても考えていない」と述べ、1案、2案については反対であるとした。
また、委員の中からは下地島空港は将来の発展性を考えると一元化が良いのではないかとの意見や自然エネルギーの拠点にするのも一つの案になるなどの意見が上がった。会合は結論をみないまま、次回協議に持ち越すことを決めた。