新政権は責任ある対応を/普天間移設
知事会見 口蹄疫対策強化も強調
【那覇支局】仲井真弘多知事は4日午前の定例記者会見冒頭で、先月31日に石垣市で発生が疑われた口蹄疫(こうていえき)対策について「症状の似ている牛が発生したが、幸い陰性だったため、ほっとしている」と述べた上で「防疫対策は、県口蹄疫防疫対策本部と併せて県危機管理対策本部を併設した形を取っている。今後とも防疫対策の実施および調整等については、各県部局間の情報交換を密にするとともに関係機関、団体等の連携を図り、口蹄疫の侵入防止策に万全を期する」とのコメントを発表した。
また前鳩山内閣の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐる日米共同声明について「極めて遺憾で内容は極めて厳しいと申し上げていることに尽きる」と述べ、新内閣が県内移設を進めようとしても極めて困難だという考えを改めて強調した。
仲井真知事は鳩山政権下で名護市辺野古周辺域に1800㍍の滑走路を建設し、移設するとした日米共同声明について「われわれと協議がなくバタバタと急いで作られたのは極めて遺憾で内容は極めて厳しいと申し上げていることに尽きる」と述べ、新内閣での同案の実行は難しいことを指摘した。また「民主党や鳩山総理大臣がこれまでおっしゃったことと、県民の期待の高まりとの差が大きい。県民が理解でき納得できるまでの時間と内容がどれくらいのものなのか、新しい政府にはしっかりと考えて取り組んでもらいたい」と述べ、新政府には同問題に対する責任ある対応と解決を強く求めた。
知事コメント/菅総理大臣選出について
本日、菅直人氏が第94代内閣総理大臣に選出されましたことに対し、心よりお祝いを申し上げます。
菅総理におかれましては、雇用・景気対策や年金・医療、地域主権の確立など、諸課題に積極的に取り組まれることを期待しております。
普天間飛行場移設問題について、県民の納得のいくかたちで解決策を示していただきたいと思います。また、鳩山前総理が表明した沖縄の基地負担軽減については、確実に実施される必要があり、具体的かつ実効性のある負担軽減策が示されるよう強く求めたいと思います。
沖縄振興策につきましても、沖縄振興計画の着実な推進により自立型経済の構築が図られるようご理解とご協力をお願いいたします。