13年産キビ共済 加入率51%過去最高
支援制度が後押し/園芸施設も1.5倍の922棟
県農業共済組合宮古支所(瑞慶覧栄功支所長)管内の2013年産サトウキビ共済の農家加入率(1月末現在)は、制度が始まった1979年以降35年間で過去最高の51・2%となった。従来まで最高だった12年産の45・5%を5・7ポイント更新した。県の補助を受けて実施している農業共済加入促進支援事業が、追い風になった。園芸施設共済の加入棟数(3月末見込み)も前年(618棟)比1・5倍の922棟と一気に増えた。
13年産キビ共済は現在収穫しているキビの後地に植える春植や、株出も対象になる。同支所では「申し込みの漏れがないよう、早めに連絡してほしい」と呼び掛けている。
農業共済支援事業は、サトウキビ共済農家掛金の2割、園芸施設は同掛金の6割相当額を、生産資材購入費助成などの形で間接的に支援する制度。キビ生産組合や製糖工場の原料員にも加入推進費を助成する。
キビ共済加入率は、10~7年前には17%台と低迷。06年に設立したキビ生産組合の規約にキビ共済加入条項を設けたことで、07年産は40%台に回復した。今回さらに、支援事業が後押しした。51%は県内の4支所中、最も高いという。
宮古支所は昨年の9~11月にかけて、宮古地区の全部落で制度説明会を開催した。FMみやこでもPRするなど、内容の周知に努めた。
共済の引き受けは、主にキビ生産組合と各関係機関が連携して各公民館で行ったキビ栽培面積調査と並行して実施した。
瑞慶覧支所長は「加入率の向上は、生産組合をはじめ関係機関、原料員が協力してくれたおかげ」と感謝。制度の内容が浸透したことも、理由に挙げた。
農業共済は、台風などの自然災害による損害を補てんし農家経営を安定させている制度。沖縄は台風などの被害が多いために、掛金率が高く加入低迷の要因となっているが、これを県が補助し加入しやすくした。