新あたらす市場4月オープンへ/マンゴーの出荷方法説明
共同選別で高品質に/クレーム、売れ残りも解消
JAは14日、ファーマーズマーケット「新あたらす市場」の4月オープンに向けマンゴー農家を対象に、出荷販売方法の説明会を開いた。従来は、個人が選別して持ち込み、独自に値段を付け陳列もして販売。新市場では同方法を廃止し、共同選別して統一銘柄で売り出す方法に変えると方針を示し、理解を求めた。
共同選別には、あたらす市場に多く寄せられているクレームの解消や、商品の品質の安定化、一元集荷による規格統一で宮古産をブランド化に持っていきたい狙いがある。
共選マンゴーは、県内外の市場にも出荷する。農家とJAの役割については「農家は物づくりに専念」「JAは販売に専念し、集荷したマンゴーは1個でも金にする」と立場を明確にした。
農家のキロ当たり手取額目標は秀品で「1800~2000円」を示した。
与那覇英人営農指導員は「この価格は、最低の目安。生産者が協力して量を確保し、計画的出荷ができれば市場の評価が上がり、高値が期待できる」と強調した。
JAは農家が運び込んだマンゴーは軸腐病や未熟果以外は、すべて受け入れ、返品はしない。炭そ病で黒くなった物も、加工用として引き取る。規格外品は2~3割は出るとされ、処理に困っていた農家に、大きなメリットになりそうだ。
あたらす市場の砂川寛裕出荷協議会長は、売れ残って、バックヤードに積み込まれた化粧箱のマンゴーが多くあることを指摘。「共同選別でその状況が解消されるだけでも、農家に大きなプラスになる」と話した。
共同選別に参加するためには、JAのマンゴー専門部会に加入しなければならない。
質疑応答では、「あたらす市場は、農家の顔が見える商品の販売を基本にしているが、新しい販売方法ではこれがなくなる」として再考を求める人もいた。