不法投棄 ごみ今年度で撤去作業完了
2年間で6323㌧を処理/違反者は氏名公表へ
3280万円もの税金投じる
下地敏彦市長は20日、市長室で会見を開き、2011年度から取り組んできた不法投棄ごみの撤去作業について、一部、作業困難な場所を除き、今年度で完了すると発表した。総撤去量は6323・3㌧で、撤去に要する予算は2年間で3280万円に及ぶ。下地市長は「今後、不法投棄は絶対に許さないという姿勢で臨みたい」として、不法投棄者は氏名を公表していく考えを示した。
宮古島市にある不法投棄ごみは、2010年度の「廃棄物不法投棄防止ネットワーク会議」の調べで32カ所に合計7873・3㌧あることが確認されていた。
市はそのうち7カ所、270・6㌧を11年度に280万円を掛けて撤去した。12年度は一括交付金を活用し撤去費用として3000万円を計上し、これまでに16カ所で計1803・7㌧を処理。残り9カ所、5799・0㌧のうち、今月26日までには3カ所、2104㌧、3月末までには4カ所、2145・0㌧の撤去を予定している。
予定通り作業が終了しても2カ所、1550・0㌧が残る結果となるが、いずれも城辺保良の海沿いにある崖下にあり、現場に降りていくことができず撤去作業が行えないことから、そのまま残されることとなった。
会見で、撤去可能な不法投棄ごみは今年度中ですべて撤去作業が完了することを報告した下地市長は「短期間で処理ができ良かった。わざわざ不法投棄をしなくても市ではごみの回収をしっかりと行っている。決められた日にごみ出しをして、環境モデル都市にふさわしいきれいで住み良い環境にしてほしい」と市民にごみ捨てのルールを守るよう呼び掛けた。その上で、「これだけきれいにしたのだから、今後、不法投棄をする人が出た場合には氏名などを公表するとともにその人の責任で撤去を行わせる。業者が不法投棄を行った場合には指名停止とするなど厳格な対処をするなど、不法投棄は絶対に許さないという姿勢で臨みたい」との考えを示した。