離島路線の確保図る/仲井真知事
定住整備で所信表明/県議会2月定例会が開会
【那覇支社】県議会(喜納昌春議長)の2月定例会が26日、開会した。本会議初日は仲井真弘多知事が所信を表明し、2013年度の県政運営の取り組み姿勢に決意を表した。仲井真知事は離島の定住条件整備について、「航路・航空路の確保、維持や運賃低減および10年間で16離島航路事業者の船舶建造、購入支援に取り組む」として、離島振興の具体的な方向性を示した。13年度を「沖縄振興の取り組みを軌道に乗せ、加速させる重要な年」と位置付け、「沖縄21世紀ビジョンの実現に向け、不退転の覚悟で県政運営に取り組む」と表明した。
県議会は議会冒頭、24日に急逝した議会運営委員長の故前田政明県議に全員で黙とうを捧げた。
過去最大となる13年度一般会計当初予算案6988億円の提出理由として仲井真知事は、「沖縄21世紀ビジョンの基本プロジェクトに位置付けられた事業を着実に推進する」と述べ、緊急性が高く県民の生命、暮らしの安全・安心確保に関する事業や、県民生活、産業競争力の向上に資する投資的な取り組み、沖縄の発展を担う人材育成に係る事業については「速やかに着手し効果的な展開を図りたい」と述べた。
離島振興策については航路、航空路確保のほか、海底光ケーブル整備を15年度までに完了し、先島地区、南部離島地区をグループ化した「高速大容量」「高品質」「低コスト」な情報通信環境の確保を図ることを述べ、離島出身高校生の寄宿舎機能を有した「離島児童・生徒支援センター(仮称)」も15年度の供用開始を目指すことなどを表明した。また、伊良部架橋は14年度の供用開始に向けて取り組むと述べた。
沖縄最大の懸案課題である在沖米軍基地問題については、「政府に、日米共同発表を見直し、普天間飛行場の一日も早い県外移設・返還・跡地利用の促進に向け、真摯に取り組むよう強く求めていく」と述べ、同飛行場の県外移設を求める姿勢を改めて強調した。
2月定例会の会期は3月29日までの32日間で、代表質問を2月28日、3月4日の両日に行い、一般質問は3月5~8日までの4日間を予定する。