中国さんご漁船拿捕/宮古島海上保安署
排他的経済水域で操業/今年2隻目
宮古島海上保安署(山中洋署長)は5日午前8時34分ごろ、平安名埼灯台の東北東約43・5㌔の日本の排他的経済水域(EEZ)で違法操業していた中国船籍のさんご漁船「浙椒漁運(ヂェジアオユユン)88378」(総トン数約100㌧、乗組員11人)の船長で中国籍の張財財(ジャン・ツァイツァイ)(44)を排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使に関する法律違反(無許可操業)の容疑で逮捕した。
同海域での中国サンゴ漁船の拿捕は先月2日に続き今年2隻目。宮古島海上保安署は中国国内でのサンゴの高値取引が違法操業の背景にあると見ている。
哨戒中の海上保安庁の航空機が5日午前7時分すぎ、平安名埼灯台の東北東海域で違法操業中の浙椒漁運88378を発見。石垣海上保安部から巡視船「よなくに」、宮古島海上保安署から巡視船「のばる」と巡視艇「やえづき」が現場に急行した。現場海域で漁船を停船させ「のばる」の海上保安官が漁船に移乗、船長を現行犯逮捕した。船長と参考人の2人は巡視船「のばる」で平良港に移送され5日午後1時50分ごろ、宮古島海上保安署に引き渡された。船長は容疑を認めている。
拿捕された漁船は同日昼すぎ現場海域から「やえづき」が警戒伴走し平良港に向け航行を開始、午後6時ごろ平良港第3埠頭に接岸中の巡視船に横付けされ、入管や検疫の手続きを受けた。
排他的経済水域 領海の外側で沿岸から200海里(約370㌔)の海域。沿岸国に経済的な管轄権が与えられている。