活力ある村づくりへ/多良間村議会3月定例会
産業、観光振興など重点/下地村長が施政方針
【多良間】多良間村議会(西平幹議長)3月定例会は11日、開会した。初日の本会議では、下地昌明村長が2013年度施政方針を表明した。下地村長は「一括交付金事業を始めとした諸事業の実施により、迅速かつ的確な経済対策を推進するほか、活力ある多良間村づくりに向けて、あらゆる分野で一層取り組んでいく」と強調。産業や観光振興、防災対策などを重点施策に掲げ、全力で取り組む考えを示した。
下地村長は産業の振興について「基幹作物のサトウキビを中心とした農産物の安定生産を図るための農業生産基盤の整備は重要」と述べ▽ほ場整備▽農地保全事業による防風林の整備▽貯水池などのかんがい施設の整備▽農道の整備▽国営農地整備事業-を引き続き進めていく方針を示した。
観光産業については「同村の重要な施策である」としながらも、観光客への情報提供や顧客ニーズへの対応、誘客活動などの具体的な活動が不十分であると指摘。課題解決に向け、新年度における一括交付金を活用し観光産業部門への取り組みを強化すると述べた。
下地村長は、健康で快適な村づくりを展開するに当たり①生活環境の整備②水資源の確保③交通体系の整備④防災対策-の4項目を挙げ「日本で最も美しい村だと言える環境づくりは村民一人一人の協力が必要」と訴えた。
教育文化の振興・向上については「学校、家庭、地域、世代を超えた村民一人一人が協力し合い、将来を担う子どもたちの育成に力を注いでいく」と強調。新年度においても教育環境の整備を引き続き実施していくほか、生涯学習の推進、伝統文化の継承、文化財の保護に取り組んでいく考えを示した。
下地村長はまた、同村の財政は自主財源が少なく、国や県に依存せざるを得ない厳しい状況であることや、地方交付税の減額が見込まれていることなどから財政状況のひっ迫を懸念。歳出抑制の徹底を図り、行財政改革を引き続き実行していくことを力説した。
村の職員に対しては「有している可能性や能力を最大限に引き出していくことが必要」と述べ、自立した村政を支える上で、また、住民サービス向上には職員一人一人の資質向上と職員全体の専門性の向上を図ることが重要だとした。