「自主性と目的意識を」
宮高で出前講座開く/愛媛大・菅原教授
宮古高校は12日、愛媛大学農学部の菅原卓也教授を招いての出前講座を同校視聴覚室で開催。菅原教授は自身が取り組む研究内容を紹介するとともに、大学で研究を行う上で必要なものとして「自主性と目的意識を持つ」ことを挙げた。
菅原教授は、食品の機能性評価について研究を行っていて、今回はマンゴーの機能性調査のため来島したのに合わせ、同校での出前講座が企画された。
食品の機能について菅原教授は、第一機能を栄養補給、第二機能を嗜好性、第三機能を生体調整機能と説明。研究は第三機能をテーマとしていて、同機能に生活習慣病予防の効果が期待されること、同機能を活用した商品が消費者庁認可の「特定保健用食品(トクホ)」として販売されていることを紹介した。
食品の機能性評価研究を行う方法として、まずは動物培養細胞を使った生体外での実験を行い、その後、実験動物を使った生体内での機能評価を実施すること、両実験結果が必ずしも一致しないことなどを説明した。
大学で研究を行う上で、自主的に学ぶ姿勢▽専門的知識だけでない幅広い知識の習得▽新しい事実を発見する好奇心▽物事を理論的に考える練習-が必要との考えを示す菅原教授。自主性と目的意識を持つよう呼び掛けた。
菅原教授の研究室で学ぶ同大学の近藤倫世さん(4年)と佐々木智子さん(3年)も登壇し、自身の研究テーマを紹介した。
出前講座には理数科の1年生ら約100人が参加。菅原教授らの話に真剣な表情で聞き入っていた。