「ワクチンの接種を」/JA主催
子牛肺炎防止で勉強会
JAおきなわ宮古地区畜産振興センター畜産部は肉用牛勉強会を13日、JAおきなわ宮古地区本部大ホールで開いた。講師はファイザー(本社東京)の米山修獣医師が務め、牛の肺炎について講話。肺炎予防では密飼を避け、牛舎を清潔に保ちワクチンを接種することが大切になると強調した。
米山氏によると、子牛の病気の半分は肺炎などの呼吸器系で、対策に困っている農家が多い(全国2008年現在)。肺炎の要因はストレス40%、ウイルス30%、マンヘミア細菌20%で、同3項目で9割を占めるという。マンヘミアは毒素が強く、肺炎で死んだ牛の半分以上に同細菌が関与した。
米山氏は、過密な飼育でストレスが倍増すると指摘。「アンモニアやほこりの多い(不潔な)環境では、気管支粘膜の線毛がダメージを受け、ウイルスなどが感染して、鼻に常在しているマンヘミア菌のような細菌が肺に侵入し、肺炎を起こす」と環境と肺炎の関係を説明した。
防止対策としては生後2カ月後に5種混合ワクチンを接種し、その1カ月後に2回目を接種する方法を推奨。ワクチンを施した子牛の、呼吸器病発生率は大きく低下した。マンヘミア(Mh)ワクチンの接種で、かなりの効果が出ることもデータで示した。