販売額は27億2200万円/子牛平均42万4000円の高値
肉用牛競り12年度実績/前年度比1億5000万円増
JAおきなわ宮古家畜市場の2013年3月期肉用牛競りが19日に開かれ、多良間家畜市場を含めた宮古地区全体の12年度(2012年4月~13年3月)販売実績がまとまった。総販売額は27億2289万円で前年度に比べて1億5255万円増額となった。子牛1頭平均価格は39万4959円(前年度比2万5654円高)となり、年間を通して高値で安定した。高値の要因は計画交配に基づく系統の統一性と、全国的な子牛不足の影響とみられる。
12年度の競りに上場された子牛は宮古市場が5457頭、多良間市場が1283頭の計6740頭。このうち宮古は5424頭、多良間では1281頭の取り引きが成立している。
市場別の子牛1頭平均価格は、宮古が40万2368円と高値。性別にみると去勢43万4494円、雌は35万8610円と、いずれも年間を通して高い値が付いた。多良間も平均36万3584円と安定し、性別では去勢38万9019円、雌は33万1147円で売れた。
平均キロ単価は宮古が1537円、多良間は1552円だった。
成牛を含む上場頭数は宮古が5919頭、多良間が1376頭で計7295頭だった。宮古では5865頭、多良間では1373頭が競り落とされた。
1頭平均価格は宮古が38万3631円、多良間が34万4431円。平均キロ単価は宮古1390円、多良間は1406円だった。
これらの実績に伴って販売額は上昇。12年度は4月に2億8000万円を売り上げると、その後も順調な販売が続いた。宮古は12月から4カ月連続で2億円以上を販売するなど年度末に向けて高値取引があった。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターなど関係団体は、宮古地区で生産される牛の系統にばらつきがないことを高値の要因に挙げており、計画交配に基づく統一性が購買者のニーズに合致しているとみる。
また、2010年に宮崎県で発生した口蹄疫で大量の母牛が殺処分されたことや、安愚楽牧場の破綻に伴う子牛不足も価格上昇の要因の一つとしている。