取締船が平良港常駐へ/尖閣漁場の安全操業を
伊良部漁協所属の漁船が尖閣諸島周辺の漁場で安全な操業ができないとして、佐良浜を守る会(伊志嶺朝令会長、会員20人)は19日、下地敏彦市長と市議会の平良隆議長に「尖閣諸島周辺海域に於ける安全操業の確保について」と題した要望書を提出した。下地市長は「4月から糸満漁港に常駐している水産庁の漁業取締船が平良港に常駐し、安全操業の業務に当たる。今後も県・国に安全操業の確保を働き掛けたい」と述べた。平良港で常駐する漁業取締船の隻数は確定していない。
伊志嶺会長は「中国の習金平体制は、わが国の領土である尖閣諸島を中国の領土であると錯誤し、さらには最高の漁場である尖閣諸島周辺海域への領海侵犯を繰り返して操業できない状態にある」と指摘した。
その上で「わが国の領海でありながら安心して操業ができない状態は誠にひずみであり、遺憾である。不安の中での操業の怒りと疑問は抱いているのは、佐良浜の漁師たちだけではないと確信している。領土、領海問題は、生活と操業、まさに死活問題である。一日も早く安心して操業できるよう、関係機関に働き掛けてほしい」と強く要望した。
下地市長は「山本一太大臣(沖縄及び北方対策担当)が先日、八重山に来島した際に尖閣諸島周辺海域で安心して操業できるよう、お願いした。安全操業については、これから開かれる県市町村行政連絡会議で話し合いたいと準備を進めている」と語った。
伊志嶺会長は「尖閣諸島周辺海域は、宮古の大事な漁場。その漁場を中国船団が荒らしている。これからも安全操業ができるよう、いろんな行動を起こしたい」と話した。