庁舎建設60億円見込む/市議会一般質問
公債費比率13%に悪化/大型事業計画で市試算
安谷屋政秀総務部長は21日、市が建設を計画している新図書館・中央公民館の事業費は約30億円、総合庁舎は約60億円、大型コンベンションホールは約15億円を見込み、同計画が推進されればピーク時の実質公債費比率は約13%に悪化するとの試算を公表した。同比率が18%を超えると地方債許可団体に移行し、25%を超えると単独事業の起債(借入金)が認められなくなる。安谷屋部長は「財政計画をしっかりと策定し、計画に沿った財政運営が必要」と述べた。同日行われた開会中の市議会(平良隆議長)3月定例会一般質問で、長崎富夫氏、亀濱玲子氏の質問に答えた。
安谷屋部長は、今年3月に着工した新ごみ焼却施設建設工事の総事業費は約31億円とし、うち市の負担額は約4億6000万円と説明。また、平良港漲水地区複合一貫輸送ターミナル改良事業(平良港耐震バース)は国直轄分が約31億円、市の負担分は約16億円と答弁した。
新図書館・公民館、総合庁舎、総合社会福祉センター、大型コンベンションホールは「現時点では建設規模、事業費などは検討中」としながらも、同計画が推進されれば、借金の返済に充てる公債費は20、21、22年度がピークになると指摘。22年度の公債費は36億円(13年度見込み額)から約42億円に、実質公債費比率(11年度決算)は9・6%から13%に悪化すると説明した。長崎氏への答弁。
安谷屋部長は「総合庁舎の建設は、効率的な財政運営のためには望ましいと考えている」としながらも、地方交付税が16年度から5カ年間で段階的に引き下げられることを指摘。「財政の健全な状態を保つためには財政運営はどうあるべきか。また、どのように備えるかという視点が大切になる」と述べた。亀濱氏への答弁。
この日の一般質問には長崎氏、亀濱氏のほか高吉幸光氏、新城元吉氏、棚原芳樹氏の5人が登壇した。
市議会3月定例会は22日に上程議案の採決などを行い閉会する。