TPP特定品目死守を/市議会
サトウキビ肉用牛 本会議で意見書採択
宮古島市議会は22日、3月定例会最終本会議で、今月15日に安倍晋三首相が交渉参加を表明した環太平洋連携協定(TPP)について、宮古島の基幹作物であるサトウキビ(砂糖)や肉用牛を関税撤廃の例外とする特例品目として死守することを求める意見書を採択した。一部、野党議員は「交渉参加そのものに反対すべき」などとして採択には参加しなかった。
同意見書は議会運営委員会(上地博通委員長)が提案。意見書では、特例5品目の中にサトウキビと肉用牛が指定されていることを挙げ「安堵しているところ」としながらも、交渉の結果「最悪の場合、特例品目が認められないことも想定される」との懸念と、「認められなかった場合、宮古島市の社会基盤が崩壊する」との危機感を表明。「特定品目を絶対死守するという強い交渉力と、仮に死守できなかった場合、脱退も辞さないという政府の強い姿勢を求める」と、砂糖と肉用牛を特例品目に認定させることを協定参加の条件とするよう求めている。
意見書に対し、新城元吉氏は「参加そのものに反対すべき」、亀浜玲子氏と上里樹氏は「参加表明撤回を求めるべきではないか」との考えを示した。
それに対し上地委員長は「政府はもう交渉参加を表明している。それに対して地方議会が意見しても始まらない。表明したことに対し、どうすべきかという対応を取るのが議会の務めだと思い、委員会でもそういう方向で意見をまとめた」と審議の経緯を説明した。
意見書採決は、新城、亀浜、上里の3氏が「採択には参加できない」として退席した中で行われ、全会一致で原案通り採択された。
意見書は内閣総理大臣、外務大臣、財務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、内閣官房長官、沖縄及び北方対策担当大臣、環太平洋経済連携協定担当大臣宛に送付される。