地域ごとの具体案示す/学校規模適正化検討委
事務局がたたき台策定/協議部分は非公開
第3回宮古島市学校規模適正化検討委員会(委員長・川上哲也教育長)が3日、市中央公民館研修室で開かれた。今回の委員会は冒頭の委員長あいさつ部分のみ公開され、協議は非公開で実施。事務局がたたき台として適正規模の進め方などの具体的な案を提示したが、小規模校を抱える地域の委員からは学校存続を求める声が多く上がったという。
会の冒頭、川上教育長は「前回の検討委員会で、話がなかなか進まないということで、事務局にたたき台を作ってほしいと話があった。今回はたたき台を基にあらゆる角度から検討をお願いしたい」とあいさつした。
たたき台で事務局は、学校規模適正化の方針策定に向け、現在は地番で分類されている校区を見直し、行政区単位で再編することや、離島、郡部地域では複式学級の解消を目指し、小学校6学級以上、中学校3学級以上の学級数確保を原則とする、市部では1学年2学級以上とし小学校で�q学級、中学校6学級以上の確保を原則とすることなどを提案している。
各地域ごとの具体的な適正規模化の進め方としては▽郡部▽離島▽市部-に分けて案を提示。郡部では、① 西辺校区は小中学校併置を優先し、併置後の人口動態や社会情勢の変化により校区再編を推進②鏡原校区では小学校統合を行い、その後人口動態によって小中学校併置を検討③宮島・狩俣・池間校区は小中学校併置を優先し、その後の社会状況や人口動態の変化により統合を検討④城辺校区は小中学校併置を優先、小・中学校の統合を推進するが、通学距離は配慮⑤下地校区は統合を検討する⑥上野校区は校区の編成について検討-としている。
離島では、架橋後の人口推移や社会状況などの変化によって統合を検討。市部は、学校間で学級数に著しい差が生じないように校区を検討することを提案している。
委員会終了後、マスコミの取材に応じた川上教育長は「今回では結論は出ず、次回に持ち越す」と引き続き議論を継続する考えを示した上で「小規模校区の委員からは学校存続を求める声が多かった。せめて併置校にとの意見もあったが、それでは複式学級の問題が解決できない。単なる統廃合ではなく、宮古の規模適正化とはどういうものなのかというものを作っていきたい」と語った。
次回、委員会は10月の第2週での開催を予定している。