宮古島市に30億3600万円交付/普通交付税
多良間村は2億4100万円
政府はこのほど、2013年度4月分の普通交付税を各自治体に交付した。宮古島市は30億3697万円で、県内自治体(11市11町19村)ではうるま市の30億5741万円に次ぎ2番目に多い。多良間村には2億4178万円が交付された。年4回(4月、6月、9月、11月)交付される。
普通交付税は、全国的に一定の行政水準を確保するために国が行う地方財政調整制度。
各自治体の財源不足額を補うもので、歳入として組み込まれ、市が行う事業の費用などに充てられる。市は新年度当初予算で125億568万円を計上している。
使い途に制限はなく、補助金と違って使い勝手は良いが、2016年度からは5年間にわたり段階的に引き下げられることが決まっている。
宮古島市には、合併前の旧市町村ごとに算定された普通交付税の総額が配分されている。
交付額は旧団体(市町村)の交付基準額より合併による新団体への交付基準額が多くなる。財政課によると「約30億円は加算されているのではないか」と試算している。
しかし、この恩恵を享受できるのは合併後10年間で、16年度からは宮古島市のみで算定され、普通交付税は削減されることになる。
財政課では「削減ではなく、通常の交付額に戻ると考えた方が良い」と話すが、約30億円とみられる削減額は市の財政に大きな打撃を与えることは必至。自主財源に乏しく、財政基盤の脆弱さも将来に向けて大きな不安材料だ。
市の歳入全体に占める自主財源の割合は、10年度決算でみると23・8%で3割を切り、県平均の33・3%、全国平均の46・8%に比べるとかなり低い。
来るべく交付税削減に向け、徹底した歳出の抑制が求められる。
市民団体などに一般財源から例年とほぼ同額支給されている負担金・補助金は、効果的に活用されているのかチェックが必要。消耗品など物品の購入に充てられる物件費は、本当に必要かどうかの精査も大事だ。
交付税の削減が市民サービスの低下を招くようなことになってはいけない。限られた収入の中で、最大の効果を上げるための行政運営が求められる。