補助金支出を休止/市教委
文化財管理虚偽報告で
市教育委員会が、市指定文化財の管理補助金を交付した1団体の実績報告書に虚偽記載が見つかったのを受けて、2012年度の補助金を全管理団体に、交付しなかったことが10日、分かった。同教委は、報告書に領収書の添付を義務付けていなかったなど、甘さがあったことを反省。今年度からは、領収書や清掃前後の現場写真などを添付する新様式に切り替えて、交付を再スタートする。
補助金交付休止の影響額は177万円、33団体に上った。
市教委によると、補助金休止は来間島の伝統行事である「ヤーマスプナカ」に関する報告書が発端となった。市教委は、同行事の保存を目的に、来間部落会に年間5万円の補助金を交付。報告書には祭りの起源となった3カ所のブナカ(家元)に一部の年で1万円ずつ寄付したと記載されたが、調べた結果、酒や飲み物の寄付はあったもののその事実はなかった。
祭りを仕切っている当事者から「補助金の用途を教えてほしい」と電話があったのが、虚偽記載発覚に結び付いたという。
市教委は補助金が飲み物の外に、祭り会場の清掃など祭りのために使われていたため、補助金返還は求めなかった。