農家総手取額72億円/12-13年期キビ操業
原料32万5000㌧前期比1.6倍/多良間工場で操業終了
宮古地区の2012~13年産サトウキビの製糖操業は15日、宮古製糖多良間工場を最後に終了した。沖糖宮古工場、宮糖城辺、同伊良部、同多良間4工場の合計搬入量は、台風の影響で大不作なった昨年の20万2300㌧と比べ、1・6倍の32万5500㌧。農家総手取額は約72億円で、前期より27億8000万円余(約6割)増えた。
宮古製糖多良間工場の原料搬入量は2万1484㌧で、前期の1万4788㌧を6706㌧(45%)上回った。
昨年9月末に台風17号が襲来し、葉の裂傷被害の影響が懸念されたが、それまでの生育が良く平年並の作柄に持ちこたえた。キビの茎を食い荒らすイネヨトウの防除も、効を奏したと強調する。平均反収(10㌃当たり収量)は、7・2㌧となった。
平均糖度は、14・88度と基準糖度帯(13・2~14・4度)を大幅に超えた。操業初日の糖度は台風17号の影響が強く、13・2度と低い滑り出しとなった。その後、天気が回復して右肩上がりで伸び、最後は14・88度の高い水準で終わった。トン当たり農家手取り額は、基準額の2万1164円を1129円上回る2万2293円となった。
糖度区分別の構成比は13・1度以下が9・43%、基準糖度帯(13・2~14・4度)が26・55%、14・5度以上が64・02%。90%のキビが、基準以上となった。糖度の最高は18・60度、最低は10・50度を記録した。
宮古地区のサトウキビ生産量は07年産から10年産まで、4年連続30万㌧を突破。11年産は大不作となったが、今期は再び30万㌧台を回復した。
宮古本島の沖糖宮古工場と宮糖城辺工場、伊良部島にある宮糖伊良部工場の製糖操業は、3月下旬から今月上旬にかけて終了した。
宮古本島内2工場の原料生産量は、前期比大幅増となり理由に株出面積の倍増などを挙げる。平均糖度は4工場中、伊良部の15・25度が最も高かった。