主航路部つながる/伊良部大橋
開通へ大きく前進/大型クレーン船で架設
伊良部大橋主航路部中央径間の架設工事が16日、約6時間かけて行われ開通に向け大きく前進した。大型浮きクレーン船による中央径間箱桁の架設工事は同日午前9時すぎに作業を開始、午後3時30分ごろ完了した。クレーン船は午後6時に下崎埠頭に戻った。主航路部は航路をまたぐ3径間連続鋼床版箱桁橋で、伊良部側と平良側は昨年4~5月にかけて架設を行った。中央径間部は昨年6月の台風4号の接近に伴い、大型クレーン船が兵庫県の基地港に避難したことから、架設が約1年間停滞していた。
大型浮きクレーン船は16日午前8時すぎ、停泊していた下崎埠頭から離れ、4隻のタグボートの力でゆっくりと方向を変えた。午前9時すぎ、タグボートにえい航されながら、伊良部大橋の工事現場にゆっくりと向かった。
下崎埠頭やトゥリバー地区には早朝から多くの市民らが見学に訪れた。午前時ごろ、市民らが見守る中、長さ140㍍、幅16・1㍍、重さ約1600㌧の中央径間部の箱桁をつり下げた大型クレーン船が作業現場に到着。慎重な係留作業を終え、午前11時すぎから箱桁を降ろした。午後2時30分ごろ、すでに架設されている側径間桁の間に中央径間部の箱桁が降ろされた。
伊良部大橋で作業を見学した粟国恒広さん=平良字久松=は「これだけの大きい橋の架設は一生に一度見られるかどうかの工事なので見学に来た。開通すれば久松も活性化すると思う」と話した。
今後、鋼床版箱桁の溶接と塗装を進め7月下旬ごろに上部工(セグメント)を伊良部側の海中道路までの935㍍に架設を進める。開通は2015年1月の予定。