ブロックヒン(ウクライナ)が連覇/第29回全日本トライ宮古島大会
女子もゴエーツ(独)2連覇/悪天候で初のデュアスロンに
「海・風・太陽 熱き想い 君を待つ」をテーマにした第29回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)は21日、宮古全域をコースに行われ、アントン・ブロックヒン(27)=ウクライナ=が7時間31分36秒で優勝、女子はベアテ・ゴエーツ(44)=ドイツ=が制し、外国人がそれぞれ連覇を達成した。悪天候のためスイムが中止となり、初めてデュアスロン(ラン6・5㌔、バイク155㌔、ラン42・195㌔)で行われた。約5000人のボランティアが大会を支えた。完走者は1184人(完走率80・5%)だった。
総合2位は河原勇人(35)=東京=、3位は松丸真幸(38)=茨城。女子2位は酒井絵美(32)=東京=、3位はリージ・ヒュン(29)=韓国=だった。
午前6時の宮古島地方の天候は曇り、気温19・3度、北の風6・8㍍で、強風波浪注意報が発令されていた。
競技実施検討委員会(議長・下地敏彦市長)は悪天候と強潮流のため午前6時すぎにスイムの中止を決定。デュアスロンに変更することを宣言した。
大会がデュアスロンに変更されるは初めてで、参加者からは戸惑いと不安が広がったが、気持ちを切り替えて挑んだ。
「青い海で泳ぎたかった」「スイムが得意だったので残念」との声もあったが、「石垣大会でも不幸な事故があったばかりなのでスイムの中止は仕方ない」と話す選手もいた。
デュアスロンは、スイムスタート時間だった午前7時から同8時に変更して実施。宮古島東急リゾート内をスタート、下地屋外運動場を周回する約6・5㌔に従来までのバイク155㌔、「第2ラン」42・195㌔で実施された。
沿道のコースでは交通整理員や走路員、医療救護員ら約5000人(大会当日までの清掃ボランティア含む)のボランティアが選手を支えた。
市民らは、エイドステーションで選手たちに飲み物などを手渡し「ワイドー、ワイドー」の大声援で選手たちの力走を後押し。「クイチャー」や「ヨンシー」などの郷土芸能を披露したり、三線や歌で盛り上げるなど、いつもの応援を繰り広げた。
制限時間の午後8時分には最終ランナーが競技場に入り、打ち上げ花火と共に歓喜のゴールを果たした。
今大会には、海外16カ国・地域から69人、県外から1325人、沖縄本島113人、地元宮古67人の計1574人がエントリー。当日の最終登録者は1471人だった。