株出管理機30台導入/糖業振興会
栽培面積の急増に対応
宮古地区(多良間含む)と伊良部地区のさとうきび糖業振興会は、県のサトウキビ生産回復緊急対策事業を活用し、両地区に合わせて計30台の株出管理機を導入した。内訳は宮古島28台、伊良部5台、多良間2台。製糖期終盤の3月に稼働を開始した同機は、来期以降の本格的活躍が期待されている。
株出の栽培面積が急増し、今後も拡大すると予想される中、株出管理機の相当量の導入が望まれていた。
宮古地区の株出管理機は、今回の30台を合わせて約50台に増えた。同管理機の使用料金は、10㌃当たり4000円。ハリガネムシに有効な農薬や除草剤、肥料の散布、株ぞろえなどの作業を同時にこなす。
今年収穫した12年産サトウキビに占める株出面積の割合は、沖糖管内が23%(440㌶)、宮糖城辺管内が22%(388㌶)。来期は、3割を超えると見込む。
株出面積が急増する中、手入れが遅れて雑草が繁茂し生育を阻害する状況が一部の畑で見られるという課題が浮上した。農業関係者は、同課題の解決には収穫後早い時期の株出管理機による栽培管理が重要になると強調する。
行政は1年に1回収穫できる株出が、畑の有効利用に結び付くため、普及拡大を強く推進してきた。
サトウキビ生産回復緊急対策事業は、11年産が台風の被害で大幅に減産したことを受けて取り組んでいる。
株出 収穫後、地下の株から再生する茎を栽培し収穫する栽培法