分かる授業の工夫を/小・中学校長研修会
2013年度の第1回小・中学校長研修会が23日、宮古教育事務所で開催された。県教育庁学力向上推進班の甲斐達二主任指導主事は、小中学校の学力が全国最下位になっている状況を最大の課題として指摘。同課題に対処するためには「分かる授業」に工夫・改善していく必要があると方向を示した。
同研修会は、校長の職務遂行上の諸問題や当面する教育の課題などについて、研修を行い校長としての資質向上を図り、学校経営の改善・充実に資する目的で実施した。
玉榮恒雄義務教育指導班副参事兼班長は、公立小中高や特別支援学校の2011年度における問題行動の状況を報告した。
暴力行為は488件と前年度と比べ54件減少した。小学校38件(同比6件減)、中学校358件(同比63件減)、高校92件(同15件増)となった。1000人当たりの発生件数は全国の4・0件に対し、沖縄は2・5件と全国を下回った。
いじめは前年度より1件少ない296件を認知した。小学校が72件、中学校179件、高校44件、特別支援学校1件。中学校のいじめの態様は「冷やかしやからかい、悪口等」が最も多く121件(49%)。次いで「軽くぶつかる、たたかれる等」が37件(15%)、「仲間はずれ、無視等」33件(13%)、「いやなことをされたり」19件(8%)-の順となった。同年度は、283件を解消した。
玉榮班長は、いじめが原因とみられる自殺が全国で起こっているとし、未然防止に注意を喚起した。
小中全体の不登校(国、市立含む)は1813人と同比125人(7・4%)増加した。小学校412人(同比42人増)、中学校が1401人で、同比83人増加。中学校の不登校のきっかけと考えられる状況については、「あそび・非行」33%、「無気力」20%、「不安など情緒的混乱」15%-などを挙げた。
13年度は不登校やいじめの未然防止や早期発見のために、スクールカウンセラー配置事業などを引き続き行うことを説明。新規事業では小中学生の規範意識を醸成するために、「守礼の邦」生徒指導資料整備事業行うと、計画を示した。