兼浜氏、出馬せず/多良間村長選
下地、伊良皆氏 一騎打ちの公算
【多良間】三つどもえの可能性があった任期満了に伴う多良間村長選挙(6月16日投開票)は、出馬要請を受けていた兼浜朝徳元村長が、これを辞退したため、現職の下地昌明氏(61)と、新人で前副村長の伊良皆光夫氏(57)による一騎打ちの公算が高まった。
兼浜陣営は昨年末以降、「候補者は、(兼浜氏に限らず外の人も含めて検討し)必ず出す」と言い続けてきた。兼浜氏は「今回は後輩2人に、立候補してもらった方がいいと結論に至った」と不出馬の理由を話した。
兼浜陣営は4月下旬に、兼浜氏を支持する若い人や、後援会役員らが集い、候補者人選について話し合った。
若者らは兼浜氏に出馬を要望したが、兼浜氏は即断を避け、近く結論を出すとしていた。
兼浜氏は下地氏、伊良皆氏のいずれの候補を推すかについては、支持者と話し合って決める方針を示している。
今回の選挙は下地村政の継続か、伊良皆氏の村政奪還なるかが最大の焦点となる。
下地陣営は、青年部と女性部による激励会を6日に開く。その後に事務所開きを行い、政策を発表する出馬表明は議員選挙(5月19日投開票)後を予定している。
伊良皆陣営は、1月に後援会を結成し、陣容を固めた。事務所開きや出馬表明など全体的な動きは議員選挙後に行う。
村長選の前哨戦となる議員選挙(定数7)では、村長選のどの陣営が過半数の4議席以上を確保するかが焦点になる。
議員選挙に立候補している10人のうち、下地氏を支持しているのは4人、伊良皆氏を支持する候補が4人、2人は支持候補を決めていない。現在、多良間村では村長選と議員選をセットにした選挙活動が活発になった。村長選の陣営は、議員選挙に全力を注いでいる。
下地氏は昨年の10月定例会で出馬を表明。村内で伊良皆氏を推す動きが活発になっていたことなどから、下地村長は10月30日に伊良皆副村長を解任。伊良皆氏は、これを受け対決の姿勢を明確にした。