ハブ捕獲器を配備/宮古島署
パトカーや交番所に/訓練も実施、万全の安全体制
宮古島署(宮城英眞署長)は、同署管内でサキシマハブが初めて発見、捕獲されたことを受け、ハブ捕獲用の「挟み棒」と捕獲箱を急きょパトカーに配備したほか、各交番所や駐在所にも設置した。ハブ出現を想定した同署初の訓練も実施するなど、万一に備えて万全の安全体制を整えている。
ハブ対策用の道具はいろいろあるが今回、県警本部から取り寄せたのは、手元のレバーを握り、ハブを挟む長さ約1・5㍍の棒と、捕獲したハブを入れる折り畳みの箱のそれぞれ13個。
もともと捕獲器と捕獲箱はそれぞれ1個配備されており、それは宮古に生息する無毒のヘビの捕獲に使用していたという。
同署の平安座悟副署長は「警察官はそれぞれの署に配置される前に警察学校で訓練するが、ハブの捕獲訓練は必須で、全員がハブ捕りには対処できる。私も訓練し、実際に捕獲したこともある」と話した。
宮古島では生息していなかったサキシマハブが4月19日、平良港第1埠頭近くの「ひらりん公園」内で発見、捕獲されたことで、同署初の捕獲訓練も実施した。
ちょうど、無毒のヘビ(体長約1・8㍍)が捕獲されたことから、そのヘビを生きたまま使い、本番さながらの訓練を行ったという。
石垣市出身の大泊信千地域課長は、沖縄本島の与那原署や糸満署で勤務していたころ、パトロール中や市民からの通報でハブを捕獲したという。「夏場が多く、これまでに十数匹は生け捕った。ハブはとぐろを巻いている状態の時に飛びかかってくる。捕まえるこつは、体を伸ばした時に棒で首根っこを挟む」と話した。これまでに生け捕ったハブの最長は約1・5㍍だったという。
平安座副署長は「すべての警察官はハブ捕獲の訓練を受けており、実際に対処できる」と述べ、市民の安全を守るという幅広い業務の遂行を強調した。