前年比8人減の68人/12年宮古地区の新規就農者
農でグッジョブ推進会議
2012年の宮古地区新規就農者は、前年の76人と比べて8人減の68人となった。前年は一昨年の30人から46人の大幅増となっており、宮古地区の新規就農者数は2年連続で高い数値で推移している。23日に行われた宮古地区農でグッジョブ推進会議(松尾安人会長)の中で報告された。
同会議が実施した実態調査によると、新規就農者は07年以降、増加傾向で推移している。
新規就農者の年齢別では、青年(15歳以上、40歳未満)が29人、中高年(40歳以上、65歳未満)が39人で特に中高年は10年まで10人台だったが11年には一気に51人に増加している。
中高年の就農が増加している理由については「農地を所有している宮古出身者が定年退職に伴い就農するケースも多い」と報告された。
そのほか、男女別の推移は、10年まで30人前後で推移してきた男性は11年に61人、12年は55人となった。10年は5人だった女性は11年が15人、12年が13人となり2年連続で2けた台となっている。
青年就農者は、08年、09年と200人台だったが10年に188人、11年に175人となり、12年は若干持ち直して186人となった。
あいさつで松尾会長は「宮古地区は就農人口は他の地域に比べて多いが高齢化が急速に進んでいる。今後、新規就農者を増やしていくためにもいろいろな取り組みが必要。きょうは活発な意見交換をお願いしたい」と述べた。
委員からは、2年連続で新規就農者が増えている要因について「その内容や理由についてもっと踏み込んだ調査を実施してほしい」との要望や「踏み込んだ調査を実施すればこれからの宮古の農業、日本全体の農業がどうあるべきかが見えてくると思う」などの意見が出された。
宮古地区では、1995年に9129人だった農業人口が、10年には6014人に減少。10年の農業就業人口に占める60歳以上の割合も75%と高齢化が著しく進むなど農業の担い手育成が急務となっている。
このような状況の打開に向けて県は「農でグッジョブ会議」を設置し、「新規就農サポート講座」などを開催するなど農業経験の浅い人たちに農業技術の習得を支援している。